1.産後の腱鞘炎でお悩みのママさんへ

産後のトラブルで多い症状のひとつに腱鞘炎による手首や親指の痛みがあります。腱鞘炎は産後の女性だけでなく整形外科の領域ではよく見られる疾患で、国内だけでも年間4万人近くの方が発症していると言われています。

 ところがこの腱鞘炎、産後のママさんに関しては、「湿布をして我慢している」という方がかなり多くいらっしゃいます。他にも市販のサポーターをしただけというママさんも多いのですが、それにはママさんが通院できない理由が関係しているようです。

 

産後の腱鞘炎1

産後ママさんが通院出来ない理由として、

●病院に通院する時間がない

●赤ちゃんを見てくれる人がいない

●病院に行くほどの症状ではないと思った

 

という理由が多いようです。

 

ところが、この腱鞘炎。湿布をしているだけでは治らないケースも多く、放置する事で症状がさらに悪化する場合もたくさんあります。

 

さらに産後のママさんには、赤ちゃんの抱っこ、授乳、オムツ替え、沐浴など、たくさんの育児が待っています。しかも育児に休みの日はありません。

 

腱鞘炎は色々な場所で起こりますが、“親指など手首周り”で炎症が発生する事があります。なので、

「患部を安静にして」と言われても育児中のママさんには出来るわけがありません。加えてお子さんが1人ではなく2人以上いる場合、ママさんの負担はさらに倍増します。

 

『手・指が痛くて動かせない!』

となってしまうと治るまでに多くの時間がかかるケースもあります。当院では、炎症などの症状が酷くなる前に早めに専門家の先生に相談される事をおすすめしております。

 

2.産後の腱鞘炎の原因

産後の女性にみられる腱鞘炎は“狭窄性腱鞘炎”と呼ばれ、閉経後の女性などにもみられると言われています。どちらも女性ホルモンの低下、が原因ではないかと言われていますが、はっきりとした事は分かっていません。

 

モデルマウスを使った研究では、女性ホルモン(エストロゲン)が腱鞘の機能維持に重要な役割をしている為、閉経後や産後のエストロゲンが低下している間に狭窄性腱鞘炎が発症する可能性がある。という報告も出ています。

 

要は、

「産後は女性ホルモンの値が普通ではないので、腱鞘炎が起こりやすい」

という事です。

※産前・産後の女性ホルモンの状態に関しては様々な意見があり、違う考え方の先生もおられます。

 

また、腱鞘炎といっても色々あります。代表的なものとしては、 

 

 ①ばね指(Trigger Finger)

 

症状:指を伸ばしにくい(特に朝方) 指を曲げ伸ばしすると途中で引っかかり指が伸びなくなる(スナッピング現象)

 

原因:指を曲げる役割の屈筋腱を抑え込むA1 pully と呼ばれるバンドの部分が厚くなり、屈筋腱の滑走が悪くなる。その結果、指を曲げ伸ばししようとするとバネの様に途中で引っかかるのが特徴のひとつ。通常は更年期の女性や糖尿病・透析の方に多く見られる。

日本手外科学会「手外科シリーズ3」より画像を引用しております

 

 

②de Quervain病

親指を繰り返し使う事で、親指を動かす腱に起こる狭窄性腱鞘炎

授乳中や更年期の女性に多く見られる

 

症状:親指を動かすと痛みが出る。抱っこやお茶碗を持つときに、親指に痛みが出て落としそうになる

原因:短母指伸筋と長母指外転筋(親指を伸ばす筋)が圧迫される事で起こる。手関節を覆う、第1背側区画と呼ばれる部分が厚くなる事で狭窄される(狭くなる)。その為、腱の滑走(スムーズさ)が制限される事になり激痛が引き起こされる。

日本手外科学会「手外科シリーズ3」より画像を引用しております

③腱交差症候群(intersection syndrome) 

症状:手首から3~6cm肘に近い側に痛みが出現し、親指・手首を動かすと痛みが強くなります。

原因:親指を外転(広げる)長母指外転筋腱・短母指伸筋腱と長橈側手根伸筋・短橈側手根伸筋が交差する部位にストレスがかかり起こると言われています。

 

などが挙げられます。 

 

3.産後の腱鞘炎の一般的なケア

腱鞘炎に対しての一般的な対処法(ケア)としては、

 

軽症:安静・湿布・痛み止めの薬

中等症:痛み止めの注射(副腎皮質ホルモン剤・局所麻酔薬など)

重症:腱鞘切開手術

 

という選択肢が一般的と言われています(病態や主治医の先生の判断により異なります)

 

ところが産後のママさんの中には母乳で子育てされている方もおり、薬や湿布などを使う事に抵抗があるママさんも少なくありません(授乳中でも安全に使用できる薬もあります)

そうなると、

薬を使いたくないママさん

   ↓

手を使わずに安静にしながら育児をする?

   ↓

現実的にかなり難しい

   ↓

「痛くても我慢」

という選択肢を選んでしまいます。

  

 産後の腱鞘炎で悩むママさんの多くは

 

「授乳が終われば楽になる」

「子供が手を離れれば痛みは消える」

 と色んな人に言われたのでもう諦めていた。と話しています。

この言葉を別の捉え方をすると

 

 「子供が大きくなるまで痛みは我慢して」

という事になってしまいます。

 

色々と我慢している産後ママさんにさらに我慢を強いる事はかなりのストレスになってしまいます。

「今、悩んでいる痛みに出来る事をする」

当院では、そういう産後のフォローも必要ではないかと考えております。ちなみにこの腱鞘炎のケアは、産後の腱鞘炎に限った話ではありません。産前の女性や、更年期の女性、男性の方に対しても腱鞘炎に対しては同じように、我慢せず施術するべきだと思っております。

 

産後の女性と笑顔の赤ちゃん

 痛みや辛さが完全にゼロにならなくても、少しでも育児が楽になるように。痛みが和らげば心にも少し余裕が生まれると思います。「他の方が我慢しているから」といって、あなたも腱鞘炎を我慢する必要はありません。出来るケアを少しずつしていきましょう。

 

4.当院の産後の腱鞘炎の施術

当院では、産後の腱鞘炎に対して多方面からアプローチをする事で改善を促していきます。

まずは、超音波観察装置(エコー)を使い、痛みのある患部の状態を確認させて頂きます(超音波観察装置は被爆などの心配もなく、妊婦さん・授乳中のママさんでも安心してお使いできます)

 

【腱鞘炎の原因である患部にアプローチ】

1.テーピング、固定

2.ハイボルテージ治療

3.微弱電流(マイクロカレント)

4.体外衝撃波治療(難治例に限る)

 

2.3.4は妊娠の可能性がある方は使用できません

 

 

 【腱鞘炎の原因となる生活動作にアプローチ】

 腱鞘炎の原因のひとつに、普段の生活での手首や親指の使い方。などが挙げられます。自分では気が付かない間に、“使いやすい方向ばかりに手首や指を使っている方”が多くいます。あなたの何気なくしている動きが、実は腱鞘炎を起こしやすい動きかもしれません。当院では原因となりやすい動きに対しての指導もしています。

 

1.腱鞘炎になりにくい抱っこの仕方

2.自宅で出来るセルフエクササイズなど

 

産後の女性の赤ちゃん抱っこ

 【腱鞘炎の原因となる姿勢にアプローチ】

 腱鞘炎と姿勢はあまり関係がないように思われていますが、実は腱鞘炎の原因のひとつとなっていることもあります。体幹が上手に使えない事で抱っこなどを繰り返しする事で、手首や親指の腱鞘に負担がかかり、腱鞘炎を引き起こしやすくなる事があるからです。体幹が安定し姿勢が正しく矯正されると、手にかかる負担が軽減され腱鞘炎のリスクが軽減されます。

 

☆産後の骨盤整体  

くわしくはコチラをご覧ください

骨盤矯正しない 産後の骨盤整体

【産後の腱鞘炎でお悩みの方へ】

腱鞘炎は珍しくない症状であり、それゆえに軽く見られがちです。ところが腱鞘炎の状態を長く放置してしまい、関節の動きが悪いままになってしまう方もいらっしゃいます。どんな症状であろうと、痛みがあるのであれば、まずは解決に向けて施術(ケア)をしていく事が大切です。

分からない事などありましたら、お気軽にLINEにてご相談下さい。

 

6.LINEお問合せ

 

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【参考文献・資料】

 

1)手の外科シリーズ 3.ばね指(弾発指)

監修 一般社団法人 日本手外科学会広報委員会

2)閉経モデルマウスを用いた狭窄性腱鞘炎の病態解析

内山 茂晴 信州大学・医学部・特任教授 

3)日常診療でよくみられる手の疾患 腱鞘炎(ばね指・ドケルバン病)の治療

奥田 敏治 奥田整形外科院長

4)操法訓練でのケガをいかに防止するか

労働者健康福祉機構東京労災病院 副院長・整形外科部長

医学博士 楠瀬浩一

 

5)マザーヘルス協会&産後リハビリテーション研究会 資料参考

http://mother-health.net/_src/16425/%E3%83%9E%E3%82%B6%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%83%88.pdf